autosport web／F1速報公式サイトで長年連載してきた「ホンダF1甘口コラム」「ホンダF1辛口コラム」の「辛口」パートの執筆者ニック・リチャーズ氏が記す、F1の政治問題をテーマにするコラム。独自のシニカルな視点で時事に切り込む。
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最近では午後4時を過ぎると真っ暗になり、外は寒くてじめじめしているが、妻と忠実な家政婦は、生き生きしている。彼女たちは、家中を走り回って、あちこちを指さして確認しながら、何かキラキラしたものを飾りつけている。そして、座り込んだと思えば、隣人たちや、古くからの知り合い、そして新しく知り合った人々との果てしなく続く退屈な食事会の計画を立てて、買い物リストを作ったりと、忙しそうだ。
この時期に我々男性陣がとるべき最善の戦略は、友人たちと緊急の問題について話をする必要があるということにして、快適なプライベートクラブに出かけることだ。私は、女性陣がクリスマスの準備に夢中になっている間に急いで家を抜け出して、紳士が集う場所へと向かった。
私がいないことに気付いた妻に呼び戻されるまでの間、少なくとも2023年のF1シーズンについて振り返るだけの時間はあった。旧友たちと再会し、クラブのマネージャーや給仕長から手厚くもてなされていると、脳はフルスロットルで動き出す。
心のなかで最も熱く応援している会社が連続でシーズンを制したというのに、それを堂々と誇ることができないという話は、先日したばかりなので、これ以上掘り下げるのはやめて、まずは2023年のF1にもたらされたポジティブな出来事をピックアップしていこう。
