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投稿日: 2024.02.03 19:16
更新日: 2024.02.03 19:19

恐怖のアイスバーン/スピン・トゥ・ウイン/最終SSでの逆転劇【約3分で振り返るWRCモンテカルロ】


 1月25~28日に開催されたWRC世界ラリー選手権開幕戦『ラリー・モンテカルロ』。ヒョンデ・シェル・モービスWRTのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が2020年以来、自身2度目となるモンテカルロでの優勝を飾った伝統の一戦の注目ポイントをまとめた動画が、WRC公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/@wrc)で公開されている。

『What You Missed At WRC Rallye Monte-Carlo 2024!』と題されたこの動画では、今回のラリーの中からとくに“見どころ”となる3つのシーンがピックアップされ、それぞれ紹介されている。

 ひとつめのトピックは、競技2日目のオープニングステージSS3のとある右コーナーだ。このコーナーは路面に厚く氷が張っており、この日の鬼門のひとつとなった。前日のデイ1を4番手で終えたヒョンデのオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)がこのアイスバーンの餌食となり、コントロールを失ったマシンはフェンスにヒットして停車。タナクとコドライバーのマルティン・ヤルヴェオヤはマシンの中からコースサイドの“妖精”を呼び寄せ、コース復帰に成功した。

 続いてこのアイスバーンによってコントロールを失ったのはTOYOTA GAZOO Racing WRTの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)だ。勝田もタナクと同様に妖精の力を借りたが、より深くスタックしてしまったため復帰に時間が掛かり5分以上のタイムを失うこととなった。

 なお、このポイントではグレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)のほか、多くのマシンがコントロールを失い“妖精”たちのお世話になっている。

 ふたつめに選ばれたトピックは、最終ステージまで僅差の戦いとなったWRC2クラスの結末だ。ひとつ手前のステージSS16終了時点で、暫定クラストップに立っていたペペ・ロペス/ダビド・バスケス組(シュコダ・ファビアRSラリー2)と2番手につけていたヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン組(シトロエンC3ラリー2)の差はわずか0.9秒。暫定トップで最終ステージを走り終えたロッセルが見守るなか、ロペス組がロッセルに4.9秒の後れを取る2番手タイムでフィニッシュし、クラス優勝が決まったロッセルは感極まりながらチームや家族への感謝をコメントした。

 最後にはもちろん、ヒョンデのヌービルの活躍が紹介されている。デイ2の午前にスピンを喫したヌービルだが、その後はステージウインを記録するなどペースを取り戻し、デイ3以降もTGR-WRTのセバスチャン・オジエ(GRヤリス・ラリー1)とステージウインを取り合う好走を見せる。ラリー序盤に暫定トップにつけていたトヨタのエルフィン・エバンスはデイ3の午前からマシントラブルでペースを落とし首位の座から転落。ヌービルの勢いはデイ4でも衰えず、トヨタのオジエとエバンスを抑え、自身2度目となるモンテカルロでの優勝を飾った。

■What You Missed At WRC Rallye Monte-Carlo 2024!

https://youtu.be/IZzskd30LI0?si=Zd4p_pLfAolDfus5


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